本屋のとなりは写真館

新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 の感想と、読んだ本の感想を更新しています。

新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第165回2018/11/18 朝日新聞 「でも‥‥長谷川さん、息子として、それでいいんですか?」 この小説の洋一郎を取り巻く今までの登場人物は、二つに区分できる。 姉の宏子・妻の夏子・息子の航太・娘の美菜は、血の繋が…
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第回2018/11/17 朝日新聞 やはり、西条さんは、洋一郎の父から何か、強い印象を受けていたようだ。川端さんも田辺さんも、父の暮らし方、父の晩年の日常に親しみを感じている。父の晩年の生き方に、惹かれるものを感じ
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第163回2018/11/16 朝日新聞 たくさんの人々に読んでもらおうとは思わない。家族、親しい人に読んでもらいたいとも思わない。自分が読むだけというわけでもない。 たしかに、ライターは何度も読み直しながら書くだろう
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第162回2018/11/15 朝日新聞 自費出版は金がかかるとは聞いていたが、自分史を作るのにもこんなにかかるのに驚いた。これだけの金額と手間をかけても、自分の今までの生涯を一冊の本の形にまとめたいと思うには強い動機
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第161回2018/11/14 朝日新聞 父には、若い頃のことを思わせる何物も残っていない。別れた家族のことも、注意深く隠しているようでさえある。自分史のパンフレットと西条さんの名刺も全く残していないか、あるいは簡単に
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第159回2018/11/11 朝日新聞 だが、なぜ──。わざわざお金をかけてつくった自分史を、どうして誰にも配らず、手元にすら置こうとしないのか。 自分の生涯を振り返り、記録しておきたい。だが、その自分史を誰かに読ん
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第158回2018/11/10 朝日新聞 私は、文章を書くことは好きだが、自分史を書きたい気持ちにはならないので、自分史を作りたい人の気持ちがわからない。わからないなりに考えてみた。 自分史を書くというのは、自分の生涯
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第157回2018/11/9 朝日新聞 和泉台ハイツに住むようになってからの洋一郎の父、石井信也は、周囲の人に強い印象、しかもいい印象を与えていたように感じる。それは、大家さんや和泉台文庫の田辺さんが、洋一郎に話して
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新聞連載小説『ひこばえ』重松 清・作 川上和生・画 朝日新聞 第六章 カロリーヌおじいちゃん あらすじ  父が借りていた『原爆句集』を返却するために、洋一郎は、和泉台団地にある「まちの小さな図書館」和泉台文庫を訪ねた。その図書館では、ボランティアの司書を
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第156回2018/11/8 朝日新聞 ガラケーは、度々出て来ていたので、着信があるだろうと思っていた。着信があるとすれば、それは父の知人からで、その知人から父の生前についての何かが得られるだろうとも予想していた。だ
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第155回2018/11/7 朝日新聞老後の「勝ち組」──相撲に譬えるなら、少なくとも九勝六敗は確保している。 老後にも「勝ち組」と「負け組」があるのだ。いや、老後だからこそ、勝ち、負けがはっきりするのだ。七勝八敗─
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第154回2018/11/6 朝日新聞 後藤さんが入居する部屋から富士山を眺めるのを、洋一郎は楽しみにしていた。(第五章)その後藤さんが、七章になって姿を現した。後藤さんには、新しい自分の部屋から富士山が眺められるこ
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第153回2018/10/5 朝日新聞 これは、後藤さんの先が思いやられる。本人には悪意はないが、ハーヴェスト多摩のような所で、入所者の現役の頃のことや、先住の入居者と自分の年齢のことを、このように話すのは、周囲の入
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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第152回2018/11/5 朝日新聞 「介護」という言葉を、今の意味で使うようになったのは十数年前からだと思う。「介護サービス付き高齢者向け住宅」という施設・住居が一般的になったのは、私にとって、ここ数年のことだ。
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