本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

国宝 あらすじ 276~300回 第十二章 反魂香 小学生の一豊は、父俊介と共に舞台に立つようになっている。 松野は新生丹波屋に居ついてしまっている。 喜久雄が彰子の愛情を利用して、吾妻千五郎に取り入ろうとして、千五郎の逆鱗に触れてから四年ほどが経っている。喜…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第305回2017/11/9まさにパリの一夜が「三代目花井半二郎」一色に染まったのでございます。 喜久雄の美貌、カリスマ、伝統にとらわれないアィデア、そして彰子のマネジメント、それが長い不遇の末に見事に花開いた。 でも、
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第304回2017/11/8  子どものころは、学校へ行き、家に帰る。学校は休祭日があり、長期の休みもある。家以外の遊び場があり、遊び仲間もいる。 大人になってからは、職場に行き、家に帰る。職場以外の活動場所と同僚以外の
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朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第39回2017/10/17 第7話 権現様の弟、旅に出る⑧最終回あらすじ 試合の後半が始まる前、親子連れ(内藤さん)の娘さんの話を、壮介が聞いている。娘さんは、応援している姫
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第303回2017/11/7  徳次とマツ。 映画館で、殴られながら、喜久雄を捕まえようとする警官の足にしがみついた徳次。自分のものだった屋敷で女中をしながら喜久雄に仕送りをしたマツ。 喜久雄は、二人に恩返しをしたいと思
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第302回2017/11/6 喜久雄が伝統の芸に加味したものが、早速明らかになった。 騙したと思っていたこの彰子、喜久雄の救い主になっていた。喜久雄を陰で支えるどころか、今や喜久雄のマネジメントを取り仕切っている。一時期
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第301回2017/11/5 第十二章 反魂香が、俊介と喜久雄が役者として、共に並び立っていることを感じさせて終わった。二人は、舞台に立つ限り、白虎の眼差しを感じ続けると思う。 復活した俊介の芸には、丹波屋の血筋が継がれ
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第300回2017/11/4 竹野は、大衆の好みを知り尽くして、俊介の復活を演出した。 私は、竹野が考える大衆が飛びつきそうなことを考えていた。 俊介は、喜久雄のせいで出奔したし、喜久雄に三代目半二郎の名を奪われた。喜久
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(略)豊生を失ったあと数年におよぶ荒みきった生活が待っているのでございます。(298回) 俊介の「荒みきった生活」と、芸術選奨受賞とは、運命の幸不幸だ。 どのようなことが、この「数年」にあったのか。さらに、旅役者となっての苦労もあるに違いない。それに、松野と
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第299回2017/11/3  喜びを抑えた行動から、俊介の心からの喜びが伝わってくる。復活の舞台で、劇評を知った時とは大違いだ。  この受賞は、俊介にとってどんな価値があるのか。①俊介と喜久雄の競い合いとなった『八重垣
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第298回2017/11/2「豊生、がんばりや、豊生、がんばりや」(297回) この必死の気持ち、子への愛情は疑いようがない。 豊生の死を悔やむ俊介の心情は、痛いほどわかる。そうであるだけに、家を出で一年半後に豊生を連れて、
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第297回2017/11/1 喜久雄は白虎との同時襲名をして、部屋子の歌舞伎役者としてこの上ないような幸運の中にいた。 だが、白虎が死に、状況は一変した。後ろ盾になるはずの鶴若にいじめられ、端役しかもらえなくなった。白虎
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朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第38回 第7話 権現様の弟、旅に出る⑦ 2017/10/6あらすじ 壮介が、姫路のスタジアムで頭を噛んであげた娘さんの父親が話しかけてくる。父親は、娘は頭を噛んでもらってか
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第296回2017/10/31 俊介と春江の子は、一人だと思い込んでいた。ところが、一人っ子だとすると子どもの年齢が合わない。 俊介と春江が、豊生を抱いて二代目半二郎に謝りに行ったのが、家を出てから一年半ほど経ったころだっ
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第296回2017/10/31 読み誤っていた。 293回感想その2 俊介が父に謝りに行ったのが、出奔の一年半後、その時に豊生(とよき)は一歳になるかならないかだろう。 俊介が発見されたのは、出奔から十年近く経っていて、その時
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