本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第311回2017/11/16 徳次と喜久雄には、実の親も兄弟もいない。だが、喜久雄にはマツがいるし、今は、市駒と、彰子、それに、娘の綾乃がいる。 育ての親さえいなかった徳次には女房もいない。その徳次にとって、喜久雄は坊ち…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第310回2017/11/15 喜久雄は実の父親だ。さらに、喜久雄と母、市駒が結婚をしていないことを知っている。父は、どん底の時には、母の所に来て、自分を可愛がった。マスコミが隠し子などと騒ぎ立てた時には、父は、母と自分を
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第308回2017/11/14 徳次は、ある面では喜久雄よりも浮き沈みが激しい。浮浪児から、ヤクザの部屋住み、鑑別所入り、鑑別所脱走、歌舞伎役者の家の手代見習い、北海道行き、北海道のタコ部屋から脱走、ドキュメンタリー映画に
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第308回2017/11/12 喜久雄の実父を殺し、まんまと父の立花組を乗っ取ったのは辻村だ。喜久雄を長崎から追い出したのは辻村だ。 喜久雄を預かってくれるように、二代目半二郎に頼んだのは辻村だ。喜久雄が三代目半二郎を襲名
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第307回2017/11/11 広域暴力団のトップとつながりがあると、取り上げられれば、隠し子がいたなどというスキャンダルとは比べものにならない騒ぎになるだろう。 徳次の言うことが正しい。 徳次の日常はきっとだらしがないだ
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 第十二章反魂香(第十二章あらすじ)を振り返ると、どうしても気になる。 豊生を亡くした俊介は、それから間もなく喜久雄の襲名を聞いたであろう。 我が子を失い、その上に実の父から、跡継ぎとしての力がないと見限られた。 この絶望から、どうやって、俊介は這い上が
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 喜久雄のパリ公演は大成功で、帰国しても評判は高まるばかりだ。その一方で、俊介の舞台も通好みの芸として一目置かれるようになった。 二人ともが役者として、成果をあげ、注目を浴びている。 喜久雄が、このまま新派の役者として演じ続けるのか、疑問だ。 喜久雄を娘
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第306回2017/11/10 辻村の声に威勢の良さがない、とはどういうことか、気になる。その一方で、パーティーで踊れとは、いかにも辻村らしい厚かましさだ。 喜久雄は、白虎の借金を背負っていた頃に、辻村の世話になっている。
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国宝 あらすじ 276~300回 第十二章 反魂香 小学生の一豊は、父俊介と共に舞台に立つようになっている。 松野は新生丹波屋に居ついてしまっている。 喜久雄が彰子の愛情を利用して、吾妻千五郎に取り入ろうとして、千五郎の逆鱗に触れてから四年ほどが経っている。喜
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第305回2017/11/9まさにパリの一夜が「三代目花井半二郎」一色に染まったのでございます。 喜久雄の美貌、カリスマ、伝統にとらわれないアィデア、そして彰子のマネジメント、それが長い不遇の末に見事に花開いた。 でも、
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第304回2017/11/8  子どものころは、学校へ行き、家に帰る。学校は休祭日があり、長期の休みもある。家以外の遊び場があり、遊び仲間もいる。 大人になってからは、職場に行き、家に帰る。職場以外の活動場所と同僚以外の
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朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第39回2017/10/17 第7話 権現様の弟、旅に出る⑧最終回あらすじ 試合の後半が始まる前、親子連れ(内藤さん)の娘さんの話を、壮介が聞いている。娘さんは、応援している姫
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第303回2017/11/7  徳次とマツ。 映画館で、殴られながら、喜久雄を捕まえようとする警官の足にしがみついた徳次。自分のものだった屋敷で女中をしながら喜久雄に仕送りをしたマツ。 喜久雄は、二人に恩返しをしたいと思
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第302回2017/11/6 喜久雄が伝統の芸に加味したものが、早速明らかになった。 騙したと思っていたこの彰子、喜久雄の救い主になっていた。喜久雄を陰で支えるどころか、今や喜久雄のマネジメントを取り仕切っている。一時期
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第301回2017/11/5 第十二章 反魂香が、俊介と喜久雄が役者として、共に並び立っていることを感じさせて終わった。二人は、舞台に立つ限り、白虎の眼差しを感じ続けると思う。 復活した俊介の芸には、丹波屋の血筋が継がれ
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