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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 の感想と、読んだ本の感想を更新しています。

新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第385回2019/7/3 朝日新聞

 今日の夏子は、ゴシップ好きで、スキャンダルに興味津々の主婦に描かれている。
 洋一郎の父の四十九日の法事に自ら進んで参列した時の夏子は、初対面の川端さんや、どう見ても変な人物の神田さんや、真知子さんについて何のうわさもしていなかった。
 洋一郎の父の法事に参列した人たちは、どう考えても普通じゃないと思う。それなのに、夏子は、神田さんのことを洋一郎に訊いてさえいなかった。
 夏子の描かれ方に納得いかない。

 洋一郎が、この先、自分の墓を建てるようなことになれば、妻の夏子は、キーパーソンになるはずなのに。
 登場人物描写に納得いかない。

新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第384回2019/7/2 朝日新聞

 姉は、スッキリしただろう。姉の、父への今までの悪口も、また亡き父との今の別れ方も、筋が通っている。要するに感情のままで、自分の都合だけだ。遺骨の葬り方、墓を受け継ぐ方法などへは一切関わらない態度だ。 
 洋一郎は、それをすんなり??受け容れている。
 そして、ストーリーは棚上げになっていた後藤さんのことに戻った。
 
 小雪さんと遺骨の対面は?
 母の墓のことは?
 友人の佐山夫妻のその後は?
 真知子さんや神田さんや川端さんは相変わらず父のことに関わり続けるのか?
 それとも、これらは最後まで棚上げ‥‥

新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第383回2019/7/1 朝日新聞

 姉は、長年心に押さえ込んでいた父への思いを解放できた。洋一郎は、姉が父について持っていた感情の大転換を目の当たりにした。
 それなのに、こののんびりした姉弟の様子は?納得できない。洋一郎は、今まで姉に父への恨み辛みを言われ続け、遺骨遺品の始末も押し付けられてきた。その姉の転換は、喜ばしいことではあるが、この程度の受け止めしかないのであろうか?
 納得できない小説だ。徹底して現代の現実の家族を描いている、と作者に言われれば、それはそうなのだが‥‥

新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第380~382回2019/6/28~30 朝日新聞

 比婆に着いてから、姉は父との思い出を次々に話してくれる。懐かしい町に来て、忘れていた記憶がよみがえったのか、それとも、もともと覚えていて、けれど口に出さなかったことを、いまようやく、私に伝えてくれているのだろうか。(381回)

 ようやく洋一郎が姉の変化について反応し出した。でも、こんなことを迷うだろうか。姉はもともと覚えていたに決まっていると思う。

 姉、宏子の言動に納得いかない。
 姉は、本心では父のことが好きだったし、父との思い出を大切なものに感じていた。それを長年誰にも言わず、自分の内に持ち続けていたと感じる。そんな姉の真情が、今、初めて解放されたのだと思う。
 それだけに、父の遺骨を故郷の思い出の川に散骨し、海に流れつかせてあげたいというのは姉の今の気持ちだと思う。でも、それを表すには、橋の上の姉の言動は、あまりに唐突だ。
 姉は洋一郎のことをバカにしているのか?
 まあ、バカにされてもしかたのないような描かれ方をしている主人公ではあるが‥‥

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