本屋のとなりは写真館

新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 の感想と、読んだ本の感想を更新しています。

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第494回2018/5/23 「お嬢へ天狗より」(489回)のときから、徳次にあえると思った。 期待が裏切られるかもしれない恐さに、徳次が帰って来たに違いないと言い出せなかった。  もう、大丈夫だ。 徳次が帰ってきた。 しか…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第493回2018/5/22 喜久雄の初舞台を描いた場面は、印象に残っている。 初舞台のお役がついたと申しましても、栄御前について出る腰元の一人、御前のお供で手持ち灯籠を持って花道から舞台へ出ますと、当然台詞もなく、十五
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第492回2018/5/21  矢口建設の若社長夫妻は、歌舞伎を深く理解し、歌舞伎役者を支える本物のご贔屓筋として描かれていた。(352回感想)その夫妻が、紹介したい人と言うからには相当の人物であろう。 竹野は、舞台の歓声と
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第491回2018/5/20 喜久雄の役者としての出発点は、大阪で俊介と一緒に稽古に励んでいたときだと思ってきた。 歌舞伎役者の芸として、至高の域に達した阿古屋の舞台を読むと、さらにその先だと思わされる。 それは、喜久雄
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第490回2018/5/19 喜久雄の故郷、長崎へと思いが導かれる。 マツも権五郎も、そして、喜久雄も徳次も歌舞伎が好きだった。 権五郎とマツは、貧しく生きるのに精いっぱいの日々を送っていたことが想像できる。厳しく苦しい
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第489回2018/5/18 五十年ものあいだ、秘されてきたこの真実が、おそらく今の喜久雄を作り上げたのでございましょう。しかし今その真実を知らされた喜久雄の目に映るのは、なぜか笑いかけてくる徳次の顔なのでございます。(4
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第488回2018/5/17 これくらいのことでは、春江は動じない。 幸子は、我が子を押しのけて二代目半二郎の代役を務めた喜久雄の面倒を見た。喜久雄のことを、この男さえいなければ、俊介が辛い目に遭わなくって済んだはずとい
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第487回2018/5/16 うまいものだ。どこをどう描けば、この竹野のような登場人物を生みだせるのか。 竹野は、喜久雄に悪辣なことしていた。綾乃の解けることのなかった喜久雄への憎しみも、竹野の画策が原因になっていた。な
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第485~486回2018/5/14~5/15 歌舞伎役者として当代随一の位置に君臨する喜久雄が描かれている。そして、その姿が寂しく、痛ましい。 歌舞伎女方の芸術上の価値。その女方としての喜久雄の高度な技法。さらに、歌舞伎役者と
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第482~484回2018/5/11~5/13 マツ、幸子、春江、市駒、彰子、この小説は男の物語であると同時に女の物語だ。 登場する男たちは、実生活では、どこか頼りなく、弱い。逆に、登場する女たちは、いずれもしっかりしていて、強
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第478~481回2018/5/6~5/10 死を直前にした辻村の告白。 告白を聴いたことと告白の中身は、事実だ。 喜久雄が見ている光景(480回)。 それは、きれいだが、幻だ。「小父さん、もうよかよ。綾乃の言う通り、父親ば殺した
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第476 477回2018/5/4~5/5 時間は、すべてを飲み込むと強く感じた。 俊介と一豊の同時襲名から二十年が経っていた。俊介は、亡き人となり、喜久雄と殴り合い、出奔していた俊介の復活のために、喜久雄を悪者にしたあの竹野
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国宝 第十九章 錦鯉 第451(2018/4/8/)~475(5/3)回 感想 喜久雄がたどり着いた境地がここなのか? 見えないものを見、現実ではなく、かといって理想ともいえない景色の中にいる。 狂人の目に見えるのが、もしも完璧な世界だとすれば、喜久雄はやっと求めていた世
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国宝 第十八章 孤城落日 第426(2018/3/14)~450(4/7)回 感想 一豊の事故のことがこの章の中心だ。しかし、春江のことが一番心に残った。 春江は、長崎で刺青を入れた頃から自分の運命を呪い、その運命に負けまいと生きてきたと思う。自分の辛かった過去を象徴する
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国宝 第十七章 五代目花井白虎 第401(2018/2/17)~425(3/13)回 感想 両脚を失いながら舞台に立ち続ける俊介、五代目花井白虎に歌舞伎役者としての執念を感じる。ようやく、舞台に出ているという体調ながら、その演技が観客の心を打つのは、喜久雄と二人での役作りが
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