本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第154回2015/9/5 ボクシングの世界チャンピオンが一人誕生するためには、世界中に無数の敗者がいなければならない。その敗者の中には1回も勝つことなく、ボクサーをやめた者もいる。だが、その中の何人かは勝ち続けて、ランキングの…
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第109回2015/9/4  「代助」が価値を認めない物事に、価値をおくと「平岡」がとった行動になるのではないか。 世間で幅を利かせる富と地位を得ることを目的にして、世間体を気にしながら生きるのが、「平岡」であろう。そういう考え方
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第153回2015/9/4 「弘」も「弘志」もヒロシと読める。苗字も名前も、漢字の読みは確かめないと正確にはわからない。しかし、主人公の世代の名前の読みはまだ見当がつく。今の子どもたちの名前はどう読めばいいか、困ることがある。で
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第108回2015/9/3代助は拳を固めて、割れるほど平岡の門を敲かずにはいられなくなった。忽ち自分は平岡のものに指さえ触れる権利のない人間だという事に気が付いた。 「代助」は、周囲の目をはばからないような行動をとらなかった。しか
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第152回2015/9/3 4階建てのビルの2~4階にスナック、居酒屋、1階にラーメン屋、寿司屋がびっしりと並んでいる。どの店も小さいが客はそれなりにいる。名前の変わる店はあるが、空き店舗は出ない。 スナックが減り、お好み焼き屋、弁
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第107回2015/9/2 恵まれた境遇と、才能。ないものと言えば世俗的な地位と自由になる金銭だけだ。愛する女性は、すべてを投げうって、その愛にこたえてくれている。それが、「代助」だ。 以前の仕事に失敗し、その際の借金がある。今の
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第106回2015/9/1三千代さんは公然君の所有だ。けれども物件じゃない人間だから、心まで所有する事は誰にも出来ない。本人以外にどんなものが出て来たって、愛情の増減や方向を命令する訳には行かない。 この回の注釈が大変に役に立つ。
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第150回2015/9/1とても、とても、おいしいお米を送ってくださったこと テレビを見ていて不思議に思うことはたくさんある。不思議というよりは信じられないことと言った方がよい。その最たるものが、米や水を口に入れてすぐに、「おい
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第105回2015/8/31 今はどうであれ、「平岡」は「大助」にとって同世代であり、かつては親友であった。「大助」が接する人物の中で、最も近い位置にいるということもできる。 だからこそ、結果を斟酌せずに話をしたのかもしれない。 
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TV NHK総合 歴史秘話ヒストリア やっぱり妻にはかないません! ~初代総理大臣・伊藤博文 妻 梅子『それから』 夏目漱石 この番組から思ったこと。○江戸時代から明治時代にかけての結婚は、家と家のものであり、親同士が決めるものであった。それは道徳にもかなった
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第149回2015/8/31  私が独りで生活するとなると、一番途方にくれそうなのは毎日の食事だろう。 入院手術後は、出かけることが少なくなったので、掃除、洗濯、炊事は以前よりはずっとやるようになった。だが、まだ妻の手伝いの域を出
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第148回2015/8/30 「それはすばらしい考えですね。」というような肯定的な言葉を言わなかった。「佳菜子」は、どこまでも注意深く相手の話の意味を聴き取ろうとしている。 だから、その姿勢に導かれて、「広岡」の考えも具体的にな
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朝日新聞朝刊 耕論 戦後400年!  おおらかな性 明治に変質  下川耿史 2015/8/29それから 夏目漱石 『それから』の感想で、「不倫」について書いたら、8/29に次のような論が載っていた。1882年に妻の不倫を禁じる姦通罪が施行されました。 『それから』が発表され
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第147回2015/8/29佳菜子には人の心を感知する独特のセンサーのようなものがあるらしい。 「人の心を感知するセンサーのようなもの」を衰えてさせたくないと思う。 私の五感は衰えていき、それを止めることはできない。だが、この「
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