朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第34回
「代助」の言葉を、私は次のように受け取りました。
働く目的が生活のためだけであれば、その仕事を誠実にやることはできない。仕事そのものより、得ることができる収入の方が大切になるからだ。そうなると、誠実に働くことよりも、より高い収入を得られるような仕事の仕方をしてしまう。
今の世の中では、こういうことが議論にならないほど、職業に就いて働くことは報酬を得るため、になっています。仕事の内容も、ユーザーの要求に応えることを優先するのが、当然のことになっています。どんなに良い仕事をしても売れなければ意味はない、ということは常に言われています。「代助」の言葉を借りるなら、「食いやすいように、働き方を合わせて行く」ことに、疑いすら持ちません。
なんのために働くのか。どんな理由から職業を選ぶのか。古くて新しい課題なのだと思いました。
「代助」の言葉を、私は次のように受け取りました。
働く目的が生活のためだけであれば、その仕事を誠実にやることはできない。仕事そのものより、得ることができる収入の方が大切になるからだ。そうなると、誠実に働くことよりも、より高い収入を得られるような仕事の仕方をしてしまう。
今の世の中では、こういうことが議論にならないほど、職業に就いて働くことは報酬を得るため、になっています。仕事の内容も、ユーザーの要求に応えることを優先するのが、当然のことになっています。どんなに良い仕事をしても売れなければ意味はない、ということは常に言われています。「代助」の言葉を借りるなら、「食いやすいように、働き方を合わせて行く」ことに、疑いすら持ちません。
なんのために働くのか。どんな理由から職業を選ぶのか。古くて新しい課題なのだと思いました。