本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2015年08月

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第149回2015/8/31  私が独りで生活するとなると、一番途方にくれそうなのは毎日の食事だろう。 入院手術後は、出かけることが少なくなったので、掃除、洗濯、炊事は以前よりはずっとやるようになった。だが、まだ妻の手伝いの域を出…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第148回2015/8/30 「それはすばらしい考えですね。」というような肯定的な言葉を言わなかった。「佳菜子」は、どこまでも注意深く相手の話の意味を聴き取ろうとしている。 だから、その姿勢に導かれて、「広岡」の考えも具体的にな…
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朝日新聞朝刊 耕論 戦後400年!  おおらかな性 明治に変質  下川耿史 2015/8/29それから 夏目漱石 『それから』の感想で、「不倫」について書いたら、8/29に次のような論が載っていた。1882年に妻の不倫を禁じる姦通罪が施行されました。 『それから』が発表され…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第147回2015/8/29佳菜子には人の心を感知する独特のセンサーのようなものがあるらしい。 「人の心を感知するセンサーのようなもの」を衰えてさせたくないと思う。 私の五感は衰えていき、それを止めることはできない。だが、この「…
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第104回2015/8/28  「不倫」という言葉は、道徳にそむくというのが元々の意味のようだ。それが、道徳にそむいた男女の愛情という意味で使われるようになった。さらに、現代では、例えば、既婚の男女がそれぞれの結婚相手以外の異性と…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第146回2015/8/28  「広岡さん、途中から何度も映画がうわの空になっていました。」 もしも、「佳菜子」がこう言っていたら、会話はこの回で途切れていただろう。 会話は、言葉のやりとりだ。言葉のやりとりは、互いの見方と感じ…
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第103回2015/8/27 相反することのどちらを選択するか、迷った場合に、いつまでもぐずぐずしないで、どこかで決断すべきだ。 困難な何かを進めるには、到達すべき目標と、そこたどり着くための計画を立てるべきだ。 これは私の価値観…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第145回2015/8/27    「広岡」のアメリカでの仕事がホテルの業界だったというのを忘れていた。確か、「佳菜子」との会話の中で一度出てきたような気がする。 ホテル業は、24時間営業だし、見かけによらず重労働で、常に客の要求…
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第102回2015/8/26   食うためには働かなくてはならない。働くためには、職業に就かなくてはならない。これは、当たり前のことだと思っていた。 この小説を読むと、そこに疑問を感じ始めた。 現代では、食うためには、食物を作るので…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第回2015/8/26  チェーン店ではない食べ物屋では、店の人の応対が味に占める割合は高い。 この小説では、今までにはキーウェストでの、レストランバーのウェイトレスが登場していたと記憶している。さりげなく描かれていたが、この…
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第101回2015/8/25 自分の所為に対しては、如何に面目なくっても、徳義上の責任を負うのが当然だとすれば 「代助」は、ここまできても煮え切らない。「父」に対しては、断固として自分の意思を通したのに、「平岡」に対しては「徳義上の…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第143回2015/8/25 古い映画のDVDがたくさんあるというのは、どんな場所だろう?①映画好きが個人で収集した。②レンタルや販売などDVDを商売にしていた。③映画に関係した仕事をしていて、資料として収集していた。 昔は映画館をや…
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朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第100回2015/8/24 「三千代」は「代助」を超えた感覚を持っていると思う。 彼女は、生活費のこと、夫との関係、世間体、そういったことよりも、「代助」との愛に重きを置いて、今後生きて行くことに迷いがない。 一方、「代助」は、…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第142回2015/8/24 もし、若い頃の「広岡」が「令子」をレストランに誘っていたら。もし、もっと前に日本に帰って来て、真拳ジムのトレーナーになっていたら。もし、世界チャンピオンになっていたら。 あの時にこうしていたら、と思…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第141回2015/8/23 「広岡」は、トレーナーを引き受けはしなかった。トレーナーという仕事は片手間でできるものではない。 私も、スポーツではないが、アドバイザーを頼まれてやったことがある。アドバイスをした時は、現役の人から…
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