本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2015年12月

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第266回2015/12/30 ネコのことは、残念だ。このネコが、広岡を頼りにしていたことがわかるし、広岡はかわいがっていた。 ネコをかわいがるにもいろいろな仕方がある。話しかけ、部屋に入れ、毎日触れる仕方もある。一方、ネコの気が…
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朝日新聞連載小説『門』夏目漱石第63回2015/12/29 御米の思いは、宗助に伝わていなかった。 なぜ、御米はそれを口に出さなかったのであろう。なぜ、宗助は、御米の心情を察することができなかったのであろう。 この二人にとっても、年月が経てば、話すことができ、察する…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第265回2015/12/29 現在の世の中で困ることが実に的確に描かれている。 引っ越しの際の荷物の多さには自分の持ち物であるのに、辟易する。どんな要望にでも応じてくれる引っ越し専門業者がいても、やはり自分の家財道具は自分で始末…
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朝日新聞連載小説『門』夏目漱石第62回2015/12/28罪は産婆にもあった。けれども半以上は御米の落度に違いなかった。 「罪」と呼ぶのは無理な気がする。 「落度」とは言うのは残酷だ。 だが、産婆にもっと経験と技量があれば、助かったのかもしれない。御米がもっと慎重に…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第264回2015/12/28 共同生活の準備がどんどん進む。今まで、はっきりと意識しなかったが、安住の家がない仲間のためだけでなく、広岡自身もこの家に住むことを決めていたのだ。 この家に、住むということは、アメリカにはもう戻らな…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第263回2015/12/27 星の気持ちを察している藤原の見方が当たっているように思う。星の言葉には、最初から本心と逆のことが含まれていたと思う。 広岡がアメリカに行ってからの残された三人の様子は、広岡の知らないことだったろう。…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第262回2015/12/26 この家にとって、佳菜子の存在はますます大きくなっている。家の準備だけでなくて、これからの生活に彼女が欠かせない人になるのではないか。 藤原が、すんなりとこの家での生活を始めようとしているのは予想外だ…
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朝日新聞連載小説『門』夏目漱石第61回2015/2/25 なんとも切ない回想だ。御米は、もちろんのこと、宗助にも非難されるようなことはない。 この夫婦の運命としか言いようがない気がする。…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第261回2015/12/25 世間にははた目も羨むような人の集まりがある。家族であったり、友人同士であったり、恋人同士であったりする。人の集まりに、喜びを感じるととしたらどんな場合だろう。 仲のよい人、楽しい人、若くて健康な人、…
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朝日新聞連載小説『門』夏目漱石第60回2015/12/24 宗助と御米は、互いを他の誰よりも大切な人と思っている。二人は結婚のためにあらゆることを犠牲にしたと思われる。そして、夫婦になった今も、その気持ちは変わらない。夫婦は、気持ちの上ではこの世に二人きりで生きてい…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第260回2015/12/24 感謝の気持ちと幸福を感じることに相関関係があるという心理学の説を聞いた。感謝の気持ちを持っている度合いの高い人が、幸福感を感じる度合いが最も高いという実験結果がある、ということだった。才能や、財産や…
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朝日新聞連載小説『門』夏目漱石第59回2015/12/3 宗助は、日々の暮らしに追い立てられて、家と職場の他にはほとんどどこへも行かない。また、新聞を読むが、世間の動きに強い興味を持っているとも見えない。 だが、それは見かけだけのようだ。織屋の外見や言葉づかいを子細…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第259回2015/12/23 この八つの言葉の大切さは、私も身に沁みている。 それなのに、真田会長のように年下の人たちに教えたことはない。なぜなんだろう。当たり前のことすぎると思ったのだろうか。それとも、こんなことを言うと説教じ…
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朝日新聞連載小説『門』夏目漱石第58回2015/12/22 明治時代の東京での給料取りの生活と意識が、現代と共通することの多さに驚かされる。 しかし、当時の東京以外、特に農山村、漁村地域の人々の生活と意識は、現代とは相当に違う。そのことが、反物行商の男を通して描かれ…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第258回2015/12/22 かつて広岡たち四人は、毎朝、ロードワークのためにジムから多摩川に架かるこの橋まで走ってきていた。 思い出は、美しく懐かしい。この時の四人と今の四人の隔たりは大きい。 だが、過去の四人は輝かしくて、今…
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