本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2016年06月

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第444回2016/6/30 医師資格の女性が動いてくれたのだ。 宇佐見弁護士の身の軽さ、バイクでの行動力が功を奏した。すぐに動くことは大切なことだ。困っている時こそ、頼りにしたい専門家の動きの速さは救いになる。 ゴタゴタした騒…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第443回2016/6/29 子どもの頃の佳菜子は、拉致されなくとも、元来が一般の社会から隔絶された環境にいた。それに、保護者に当たる血縁者はいない。一緒に住んでいる医師資格の女性は、悪い人ではなさそうだが、佳菜子の幸福のために…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第432回2016/6/28 失踪者をたちどころに発見したり、ショーのように観客を楽しませたりする能力は、超能力とは思えない。しかし、それほどはっきりとはしていなくて、場面や場合によっては発揮できるような特殊な能力を持つ人がいる…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第441回2016/6/27 一読者としては長い間謎に包まれていたことが、明らかにされてきた。 ここまでを聞くと、佳菜子を守るとすれば、母の再婚相手(義父)からということになるが、それだけだろうか? シェルターのような集落でので…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第440回2016/6/26 佳菜子が何かにおびえている様子は今まで描かれていない。また、暗い過去を背負っている風も見せていない。だが、彼女の話からは家族や友人について一切出てこないだけでなく、子供の頃の家庭での生活が感じられな…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第439回2016/6/25 金儲けを唯一の目的にする人を好きにはなれない。でも、仕事をするからには金を稼がなければ話にならない。それにどうせなら時間と手間をかけないで稼げる方がいい。私はそう考えている。(略)金になればどんな仕…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第438回2016/6/24 初対面の人への第一印象というのは当てにならないと思っていた。特に職業上では第一印象が偏見につながると取り返しがつかないので、持たないようにしてきた。 職がなくなると、むしろこの第一印象の方が役に立つ…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第437回2016/6/23 借金取りではなかった。 佳菜子に関係がある人物らしい。432回で書いた「ますます重要な登場人物となった佳菜子の謎につつまれたままの来歴。」が明らかになるのだろうか。 小説の先のストーリーを推理して、その…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第436回2016/6/22「この数ヵ月で、翔吾を大塚に勝てるボクサーにすることはできない相談だろうか」 翔吾と大塚の二人が、それぞれの意志で試合をしたいのは理解できる。 だが、その二人をサポートする側はどうなるのか。翔吾を広岡…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第435回2016/6/21 藤原と星の考えは筋が通っている。立場は逆だが、佐瀬の意見もわかる。広岡は、迷っていたようだ。そして、広岡も腹を決めたようだ。  翔吾と大塚の試合ということになると、四人は、翔吾の側に立つことになる。…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第434回2016/6/20 翔吾が、大塚とは戦わないとあっさりとは言わないだろう。 山越との戦いでは、翔吾は圧倒的に優勢だった。しかし、山越のラッキーパンチとその後の強引な攻めの前に、危機を迎えた。 大塚とのスパーリングでは、…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第433回2016/6/19疑問一 令子は、大塚のことを広岡にだけかそうでなくとも最初に広岡に相談したと思っていた。しかし、他の人に相談して解決ができないので、広岡の所に来たのだった。令子が、広岡を特に信頼していると思っていたが…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第回2016/6/18 前回を読んで、令子の話が父の残した家についてのものだと思った。まったく違った。 令子からの電話の時には、佳菜子についてのことではないかと思った。それも違っていた。真拳ジムでは話しづらいことと電話では言っ…
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朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第431回2016/6/17 挿絵にあるようなペーパーのドリップ式を愛用している。ミルは、電動のありふれたものだ。コーヒーメーカーもいくつか試してみたが、いちばんの欠点は同じ種類のコーヒー豆ならいつも同じような味になることだ。そ…
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朝日新聞連載小説『吾輩は猫である』夏目漱石第45回2016/6/10 迷亭の話をはじめてまじめに聞いた。東風のドイツ人にドイツ語で話しかけられたエピソードだ。 他国語を少しかじったことがあるというのが危ない。例えば、英語に興味があるというだけで、それを使ってみようと…
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