本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2016年07月

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第474回2016/7/31 前髪の件は今まで出てきた記憶がない。 髪型については、広岡の髪型が若い頃から変わっていないことが書かれていた。令子は、40年ぶりの広岡を昔と変わらぬ髪型で見分けたとあった。 そうすると、前髪のことで今…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第473回2016/7/30 他の人には一切干渉しなかった広岡の変化だ。子どもに取り越し苦労をする親のようだ。こういう気持ちは理解はできるが、その変わりぶりには違和感を感じる。 予知能力や鋭い感覚を持つというのは、羨ましくもある…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第472回2016/7/29あとはもうジタバタせず、訪れた「そのとき」を静かに受け入れようと。 こう思いたい。 「そのとき」がいつ来るのかはわからない。だが、ある年齢を超えると完治しない病気があるのが当たり前になる。もしも、完璧…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第471回2016/7/28 翔吾の、世界戦を前にして、広岡が倒れる。広岡の病状が知られる。 チャンプの家のみんなは落胆し、翔吾は、戦意を失う。 しかし、そのままで終わることはなかった。 こんなストーリーを描く。 大塚戦の前には…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『吾輩は猫である』夏目漱石第50回2016/6/21 金田夫人の寒月についての調べはなかなか念が入っている。学者としての仕事ぶりだけでなく、今度は人柄というか、書いたものを見せてほしいと言った。苦紗弥も迷亭もおもしろがって、寒月からの絵はがきを出して…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第470回2016/7/27 すごい逆転描写だ。 実際に観戦していても、テレビ中継を観ていても、何があったかわからないだろう。文章表現でしか味わえない場面だ。 キッドのキドニーについては、予想できなかった。逆転勝利は、期待し予想…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第469回2016/7/26しかし、広岡には、いまの翔吾が何を欲しているかわからなかった。 挿絵を見ると、星もセコンドについている。キッドのキドニーを打ちたいなら、わざわぜ広岡に許可を求めないだろう。 そうすると、広岡が、教えた…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『吾輩は猫である』夏目漱石第49回2016/6/17 金田夫人の用向きがはっきりした。 娘の結婚相手は親が決める。そのためには、どんな方法でもよいから結婚相手の候補になる人物のことを調べ上げる。調べる内容は、寒月の場合のように学者であれば、博士になれ…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第468回2016/7/25 この試合の前に、スパーリング相手の中西に広岡がアドバイスをして、中西がスタイルを変え、それが翔吾に何かヒントを与えると予想した。 前回では、翔吾のインサイド・アッパーをかわした大塚の体が翔吾に当たり…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第467回2016/7/24(略)完璧なアウト・ボクシングが繰り広げられている。 大塚の戦い方は、アマチュアの試合ならこれでいい。これが、理想的な戦い方だ。しかし、プロの世界ではこのままではダメだろう。人気が出ないだろうし、「完…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第466回2016/7/23 第四ラウンド、いよいよ中盤だ。(略)広岡は、ひやりとするような思いで認めざるを得なかった。 広岡がこう認めるということは、このままでは翔吾に勝ち目はない。佐瀬もアドバイスすべき手がないのだ。 大塚は…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第465回2016/7/22 大塚は、確実にポイントをあげていく。翔吾は、軽いパンチを当てられ続け、徐々にダメージも増してくる。 大塚の方は、判定勝ちに持ち込むだけでなく、チャンスがあればノックアウトをねらう。 ダメージを受けて…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第464回2016/7/21 翔吾が大塚に勝つことを望むとすると、不安な要素が多すぎる。佳菜子の心配は的中するはずだ。 だが、待てよ、佳菜子は翔吾の負けを予感しているのではなく、翔吾の「眼の下やまわりの疵」を心配しているのだ。 …
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第463回2016/7/20 たちまち試合の前日になってしまった。 スパーリングは、接近戦のままだったのか? 広岡は、翔吾と中西へのアドバイスをしなかったのか? 膝をたたくと、膝の上に乗る。薬をつけるときに我慢をさせる。こういう…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第462回2016/7/18 翔吾の考え方は間違っている。ボクサータイプをいかに打ち合いに持ち込むかを練習するのに、両者がファイタータイプのような打ち合いをしている。 中西が最初から打ち合ってくるとしたら、翔吾はむしろ大塚のよう…
>>続きを読む