本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2016年11月

朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第75回2016/11/17 姉妹が対立すると、こうなるのか。かなり凄みのある対立だ。互いに恋人も絡んでいるので、なおさらドロドロしている。 ここまで、読んできて、理有という主人公の気持ちに親しみを感じる。一方、杏の方はと…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第74回2016/11/16 杏は、広岡のいる美容室に行ったことも、パニック発作を起こしたことも、理有に話していないようだ。 理有は、広岡と会ったのだろうが、そこでどんなことがあったかを話してはいない。 姉妹は、それぞれに…
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理有杏の姉。大学生。半年間のマレーシア留学から戻って来て、妹の杏と二人暮らし。喫茶店で働いている光也と知り合い、付き合うようになった。杏理有の妹。高校生。同じ高校の晴臣が恋人で、一人暮らしの晴臣のマンションに入り浸っている。美容室でパニック発作になった。…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第73回2016/11/15 生きることと、死ぬことが描かれ続けている気がする。 姉妹の母ユリカの自殺。杏のパニック発作。晴臣の心臓病。でも楽しそうにダンスをする晴臣を見ている内、死と隣り合わせであるからこそ彼はあんなにも…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第72回2016/11/13 杏が、強烈に理有に反発している。理有ちゃんはきっと、自分が世界で一番ママのことをよく分かっていると思っていて、だから人に知ったような口をきかれるのが嫌なのだろう。この男なら、既婚子持ちってこと…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第71回2016/11/12 光也からママ(中城ユリカ)のことが出ても、杏は理有ほどにはショックを受けなかった。しかし、杏にとってもママのことが話題になれば、ママにまつわる思い出が湧きおこってきただろう。 晴臣の母、女優長…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第70回2016/11/11 晴臣はますます調子づいて、しゃべりまくっている。  くだらない奴だ。それでいながらビールで乾杯ときた。これが、今の男子高校生の典型なのだ。  私の高校生のころは、どうでもいい話も多かったが、政…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第69回2016/11/10 晴臣は、いつも軽薄な人物として描かれる。髪型、言葉遣い、そして考えていることも。今回の晴臣は、一段と軽薄な感じだ。 なぜ、こんなに浮ついているのか。マシンガンのように喋る晴臣は心底嬉しそうで楽…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第68回2016/11/9 晴臣についての杏の感情は、いつも行ったり来たりを繰り返す。 浮気はしないという晴臣の言葉を信じられないのに、信じたい気持ちに負ける。 杏のことを心から心配する晴臣に愛おしさを感じながら、一方では…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第67回2016/11/8  この二人の日常生活についての感覚の欠落はなんなのだろうか。 生活費は、晴臣の母が出しているとしても。 杏にも、亡き母の遺産があるとしても。 現代の学校はこういう生徒を許容するとしても。 現代の…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第66回2016/11/7 №2  この小説の視点が気になる。 今のところ、杏だけが、本人の視点で自己の内面が表現されている。 理有にも、本人の視点で内面が表現されている部分があるが、杏に比べると少ない。 そして、理有は杏…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第66回2016/11/7 杏をこんなに変えたのは、恐怖だと思う。 死への恐怖なのか?そうだとするなら、母の死の体験との違いはなんなのか。 自分が死ぬことの恐怖なのか? 杏に伴って、晴臣も変わったことが興味深い。…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第65回2016/11/6  広岡さんは、理有が日本に戻りたくなかったことを分かっていた。 理有は広岡さんからの深夜の呼び出しに応じた。  杏は、パニックから救われて、広岡さんに信頼感を持ち始めている。 その広岡さんは、杏…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第64回2016/11/5 広岡さんの話しぶりは、カッコつけていたり、シニカルというだけじゃなさそうだ。「ゆっくりでいいよ。君は、一旦(いったん)その頭どうにかしてもらってきな」 いろいろと細かいことは聞かずに、杏を落ち着…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第63回2016/11/4 重症の病気だと思った。救急車で、運ばれるだろうと思った。そうはならないようだ。 広岡さんの対応は落ち着いていて正しいと、思える。姉のことを探るという緊張状態、その中で「夢」という言葉から連想した…
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