本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2017年01月

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第31回2017/1/31その2 立花組は続いているし、喜久雄の家も以前のままのようだ。母親も無事だったのだろう。そして、辻村は喜久雄のことを持ち上げている。 権五郎の一回忌も盛大に行う準備がされているであろう。 だが、喜久雄はそれに…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第30回2017/1/31  愛甲会の辻村は、巧妙に目的を達成した。 この抗争の出発点であった愛甲会の熊井組長が襲われたのも、裏切り者の手引きがあったかもしれない。もし、そうだとするなら、そこに辻村が絡んでいたであろう。 熊井親分亡き…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第29回2017/1/30 髭の話で、喜久雄の中学生の顔がようやく見えてきた。また、徳次が寒さに震えていることから、彼の辛さが分かる。徳次は、泣き言や弱音を吐いていないが、実際は追い詰められ、辛さに必死に耐えているのだろう。 宮地組は…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第28回2017/1/29 権五郎は、新年会で撃たれ、命を落としていたことがはっきりした。 喜久雄の様子からは、明日、権五郎の一回忌があるという雰囲気は感じられない。徳次が今の立花組の状態を知らないのか。或いは、喜久雄と徳次の二人だけ…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第27回2017/1/28 階下へ降りる時の靴下、タバコの銘柄、はしごのような階段、貧しくてすさんだ暮らしぶりを、見事に描いている。 喜久雄は、春江の母に厄介者扱いされていることが分かる。中学生の分際で、娘の男であり、しかも転がり込ん…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第26回2017/1/27 オリンピックが二か月前というのだから、昭和三十九年の大晦日、つまり、権五郎が撃たれた時から一年が過ぎようとしている。 喜久雄は、春江の家に転がり込んでいる様子だ。その春江の家の貧しさが描かれている。 権五郎…
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1~14回 長崎の名門料亭花丸では、立花組の新年会が盛大に開かれた。立花組組長の権五郎は、今や長崎の仁侠世界で実質的に一番の親分である。 招かれた親分衆の中に、見かけぬ顔があった。それは、愛甲会の若頭が連れて来た歌舞伎役者で映画俳優の二代目花井半二郎であった…
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朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第3回2017/1/20第1話 えりちゃんの復活③あらすじ オスプレイ嵐山(鶚)を応援することに嫌気を感じ始めているヨシミは、不振が長引く鶚を応援し続けている人たちがどんな気持ちなのか…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第25回2017/1/26 登場人物の動きの描き方が巧みだった。 辻村の動きになんとなく不信感を持たせる描写がなされていた。※前回の感想   辻村が権五郎を撃った現場を見ているのは、花井半二郎だけのようだ。 その場の様子から、半二郎は…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第24回2017/1/25①辻村と半二郎は、権五郎が逃れてきた二階の座敷に襖を開けて現れた。(23回)②権五郎が、奮戦している最中、辻村は半二郎をさらに奥の座敷に逃がす。③半二郎が権五郎の大暴れを襖の隙間から覗いている時に、辻村は半二郎…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第23回2017/1/24 連載の毎回に感想を書いていると、作品の設定と伏線に眼が向く。  【設定】 立花組の新年会は、老舗の料亭で開かれていた。  これは、立花組、権五郎が圧倒的な力を持っていることを示している。ヤクザの世界だから、…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第22回2017/1/23動きを失った二人の男たちのまえで、雪を染めた熱い血から湯気が立っております。 この文の文末が「湯気が立っている。」となっていたら、その場の様子が生のまま伝わってくる。「おります。」になると、離れた所から静かに…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第21回2017/1/22 息つかせぬ展開! 挿絵(束 芋・画)第2回の華やかな座敷が、今は凄惨な場となっているに違いない。この挿絵の華やかながら、どこか不穏な空気が、小説の流れにいかにも沿っている。 予想してみる。 新年会で、一人息…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第20回2017/1/21 おもしろくなってきた。 極道たちの新年会の面々を釘付けにした踊り手の少年を、華奢で美しいとイメージしていたが、完全に覆された。華奢などころが、もう一端の男だ。 中学生のワルかともイメージしたが、それもそんな…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第19回2017/1/20 小説の設定では、新年会が昭和三十九年、この年に喜久雄が十四、徳次が十六、とある。(16回)そうすると、喜久雄は、昭和二十五年前後の生まれということになる。 あくまでも小説の設定だが、私は徳次とほぼ同じ世代にな…
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