本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2017年04月

 愛甲会の辻村は、まさにこの小説の狂言回しだ。 喜久雄と半二郎の関わりの全てに辻村が顔を出している。徳次が喜久雄のお供として、大阪へ行くことになったのも、辻村の手配だ。さらに、徳次の鑑別所脱走の件をなかったことのようにしたのも辻村だ。 その辻村が、俊介を…
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第四章 大阪二段目76~87回  舞台は、長崎から1965(昭和40)年の大阪へ移った。喜久雄と徳次が、大阪の歌舞伎役者花井半二郎の下で暮らすようになり、ほぼ一年が過ぎた。 その大阪へ、喜久雄を追うように春江も出て来ていた。春江は、喜久雄と徳次が準備した安アパート…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第103回2017/4/16 すばらしいことだと感じる。 初舞台で、これほどの「恍惚感」を味わうのは、役者になることを運命づけられているのだ。 次の表現に注目した。(略)さっきまで自分がいた舞台の床の感触や、はっきりと一…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第102回2017/4/15 さて、遅ればせながら、慌ただしく始まりましたこの第五章、成功を夢見た徳次が北海道へ旅立ちました前章から、すでに四年近くの月日が流れております。 物語の時系列を整理しておく。昭和39(1964)年元…
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『波の音が消えるまで』 沢木耕太郎 新潮社   何かを追い求める生き物が、人間だ。そんなことを思わせる小説だ。  だからといって、主人公の思想が難しく書かれているのではない。むしろ、主人公は単純で、行動の人物だ。その面では、エンタテイメントの要素が強い。 …
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第101回2017/4/14 俊介は、花井半弥の名で初舞台も踏んでいる。(67回)喜久雄も、芸名をもらい舞台に立つようになっていた。しかも、俊介と同等の役柄のようだ。いかに、地方公演と言いながら喜久雄にとっては、大抜擢だと…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第回2017/4/13 徳次の気持ちについて、想像したことがあった。82回感想 俊介に対しても兄貴分のようになるのかと思ったが、違っていた。徳次にとって、喜久雄はただ一人の「坊ちゃん」だった。 権五郎が生きていた間の喜久…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第99回2017/4/12  徳次が、弁天に言っていることと、喜久雄に言ったことが違う。 徳次は、「春ちゃんに金送って、自分の店持たせたるわ。そしたら坊ちゃんも安心やろし」(98回)と言った。 喜久雄には、「北海道で金作っ…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第98回2017/4/11 物語のたくさんの要素が詰まっている回だ。①弁天の話から、喜久雄の春江への今の態度が分かる。②徳次と弁天に、北海道行きの話が出てきた。③春江の容姿が描かれた。 どの事柄もおもしろいが、③が特にお…
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 語り手が、物語の先に触れているので、忘れないように残しておく。83回(略)マツからの仕送りのほとんどを、半二郎は喜久雄のために貯金してくれておりました。この貯金がのちにちょっとした騒動を引き起こすのですが、(略)95回 実はこの日、二人が目のあたりにした小…
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朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第14回2017/4/7 第3話 三鷹を取り戻す③あらすじ 最終節を前にして、貴志の周囲ではますます三鷹の話題が盛り上がっていた。貴志も、三鷹の今の戦績を気にするようになる。…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第97回2017/4/9  注目することが出てきている。① 徳次は、弁天と一緒に、天王寺村の芸人の所に出入りして、それをおもしろがっている。② 徳次がお供として大阪へ行くことになった裏には、喜久雄の知らない動きがあった…
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朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第13回2017/3/31 第3話 三鷹を取り戻す②あらすじ 貴志が高校生になった時に、三鷹は二部へ昇格して、地元ではニュースになっていた。だが、貴志が三鷹に興味を持つことは…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第93回2017/4/8 長崎からの出稼ぎの人が集まる店、そこで働く春江。春江の保護者気取りの徳次。どうやら、春江に惚れたらしい弁天。 大阪の場末の様子が伝わってくる。そして、この三人がその場所に馴染んで生き生きとして…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第95回2017/4/7 小野川万菊の楽屋の様子では、俊介より喜久雄が、万菊の凄さに気づいているように受け取った。しかし、実際の舞台を観ている二人の反応を見ると、そうとばかりは言えないようだ。喜久雄 あまりに強烈な体験…
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