本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2017年05月

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第141回2017/5/25「(略)人ん家(ち)に入り込んで、一番大切なもん盗みくさって!(略)」 俊介は、怒りと憎しみの感情を爆発させ、それを吐き出した。そして、吐き出した後、冷静になった。、「(略)『実の息子より部屋…
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朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第17回2017/4/28第4話 眼鏡の町の漂着①あらすじ 香里は、一人で鯖江アザレアSCの最終節の試合に向かっている。マスコットキャラクターを見たり、知り合いのサポーターと声…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第140回2017/5/24 半二郎が、喜久雄に義太夫の稽古をさせたのには、理由が二つあった。  まず一つ目が、一人息子の俊介には、どうも甘えがあって、ライバルでもいなければ稽古に身が入らないので、その相手にしたい旨。そ…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第139回2017/5/23  俊介は、地方巡業で前の晩に飲みつぶれて舞台に遅れそうになったことがあった。『二人道成寺』で人気が出ると祇園での遊びも一段と増えたようだった。 喜久雄は、地方巡業の頃から舞台一筋のようだ。観…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第138回2017/5/22 興行的な話題性を狙っての喜久雄の起用ではなかった。 事故に遭った半二郎の代役としては、息子の俊介がふさわしいと、梅木社長も大御所の役者も歌舞伎好きの観客も思ったはずである。それが、まだ大役の…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第137回2017/5/21 喜久雄と俊介が、スターになれたのは、地方巡業で二人が「二人道成寺」を演じ、それが劇評家の目に留まったからであった。二人が「二人道成寺」をやれたのは、半二郎が若手活躍の場のための地方巡業を行っ…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第136回2017/5/20 喜久雄と俊介の人気が出てからの生活が、今ひとつ分からない。俊介の方は、昼間は舞台と取材で忙しく、夜は夜で遊んでいる様子が描かれていた。喜久雄は、俊介と一緒に遊び歩いている描写がない。むしろ、…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第135回2017/5/19 喜久雄だけでなく徳次も、どんなに半二郎のことを心配したかが描かれている。大阪に来るまでは、半二郎は二人にとって縁もゆかりもない人物だった。 また、半二郎の方も、喜んで喜久雄と徳次を引き受けた…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第回2017/5/18 喜久雄は、ある日突然人気役者になったと言える。芸の稽古は、人の何倍もやってきたが、芸能界のことを何も知らずに人気者になった、という設定だった。 その喜久雄だが、徳次や弁天と一緒にテレビの収録に付…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第133回2017/5/17 若いテレビディレクターの要求をはねつけて帰ってしまった師匠の代りに、弁天と徳次が番組の穴を埋め、しかもそれが、大受けする。そんな展開を予想したが、それほど甘いものではなかった。 もしテレビの…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第132回2017/5/16 喜久雄は、スターと言っても、歌舞伎の舞台上のこと。取材を受けるのも雑誌に載るものだし、後は写真がせいぜいのようだ。 だが、時代はいよいよテレビ全盛に移っていく頃だと思う。 そのテレビでの演芸…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第131回2017/5/15 映画には出演しなかったらしい弁天が、また元気に登場した。そういえば、130回では、春江が登場している。 人気者になった喜久雄だが、お高くとまっていないようで、安心した。 テレビ収録に怖気づく師匠…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第130回2017/5/14 やはり。 それにしても、徳次らしい。 そして、半二郎の次の言葉がカッコイイ。「(略)あとで世話かけられるより、先に世話焼いたるほうが」マシや。 これで、徳次の身の振り方が定まったようだ。…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第129回2017/5/13 驚いた! ここまで、役者として適性があったとは。 喜久雄と俊介の「二人道成寺」は、歌舞伎の舞台、いわば日の当たる場所でのスター誕生劇だった。それに対して、徳次の主演映画「夏の墓場」は、いわば…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第128回2017/5/12 徳次は、威勢の割にはそれほど喧嘩が強いわけではない。しかし、人好きのする所がある。それに、今回のドキュメンタリー映画への意図せぬ出演の様子から、役者には向いていそうだ。また、少なくとも極道や…
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