本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

2017年07月

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第195回2017/7/720 病室のベッドで、『仮名手本忠臣蔵』の語りや台詞を諳(そらん)じる白虎の声を聞きながら、喜久雄は、白虎を実の父のように感じる。(188・189回) 白虎危篤の報を受けた喜久雄は、白虎の末期を看取ろう…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第194回2017/7/19 白虎、三代目半二郎の同時襲名にも、白虎の急病にも、白虎の死にも、俊介は現れなかった。俊介は、父に起こったできごとを知っていると予想できるのに、姿を現さなかった。物語は、俊介の事情をどう描くの…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第193回2017/7/717 俊介が突然現れる。そんな気がしてならない。 白虎の気持ちはやむを得ないと思う。だが、それは喜久雄には辛すぎる。 俊介が現れ、また、役者への道を歩み始めれば、喜久雄はますます崖っぷちに立たされ…
>>続きを読む

朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第24回2017/6/23 第5話 篠村兄弟の恩寵②あらすじ 靖(兄)と昭仁(弟)の兄弟は、十八年前に父を亡くし、九年前に母を亡くしていた。兄弟の年の差は八つだった。 母を亡…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第191回2017/7/18 喜久雄は、権五郎の死で、父を亡くしただけでなく、結局は家も財産も全て無くした。 白虎が亡くなれば、同じようなことが起こりそうだ。幸子が信じている幸田なる新宗教の女は金遣いが荒いように描かれて…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第190回2017/7/14 この小説の登場人物の中で、一番好きだった幸子のことが心配だ。 幸子は、気っぷのいい女将さんで、出会った初めから喜久雄と徳次を受け入れ、その後も面倒をみてきた。 幸子の口から出た言葉で、好きな…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第189回2017/7/13 第25回は、半二郎(白虎)の言葉で始まった。「辻村はん‥‥」 このとき、辻村から乱暴に払われて、思わずよろけた半二郎の目に映りましたのは、拳銃のワルサーでありまして、おもちゃの銀玉鉄砲では知っ…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第回2017/7/12 第八章に入って、ようやく喜久雄の人となりがつかめてきた。 俊介の方は、登場しないだけでなくどんな性分なのか、まだつかめない。 俊介の性分を探ってみると、先ず役者としての素質は十分にあると思う。そ…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第187回2017/7/11 喜久雄の先行きが悪い方へ悪い方へと動いている。今の喜久雄にとって、悪い流れととらえればその通りだ。 振り返ってみると、良い流れから突然悪い流れへ、逆に、その最悪の流れがこの上なく良い流れへ、…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第回2017/7/10 今や人気者の沢田西洋・花菱は、テレビの放映時間に自分の芸を合わせて、人気者になった芸人だ。そして、自分の人気に酔っている。喜久雄とは対照的だ。そうだとすると、184回の感想で喜久雄にテレビという新…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第185回2017/7/9 喜久雄が今までで生き生きとした表情や、心から喜ぶ様子をしたことが二回あったと思う。 その一つは、長崎の名門料亭花丸の新年会での舞台を終えた時だった。一緒に踊った徳次とともに、汗だくで舞台から降…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第184回2017/7/8 物語が進展する兆しが感じられる。①一度登場した漫才コンビが再び登場し、このコンビは今はテレビでの人気者になっていた。②梅木は大阪のテレビ局の社長になっている。③喜久雄は、今のままではいい役が回…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第183回2017/7/7 小説中には根拠のない勘ぐりをしてみる。①鶴若は、梅木から182回にあったような話が出ると踏んでいた。②もし、梅木から喜久雄を預かれという話がでたら、引き受けようと思っていた。③喜久雄を自分の手元…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第182回2017/7/6  梅木が土下座をせんばかりの頼み方をするということは、喜久雄を鶴若に預けることが、想像以上に難しいことなのだろう。それなのに、鶴若はすんなりと、梅木の頼みを受け入れた。鶴若は、このことを察して…
>>続きを読む