朝日新聞連載小説 『それから』第20回
 「代助」が、特別な思いをもっている女性が登場しました。それが、今は「平岡」の妻となっている「三千代」です。
 この人に対する「代助」の気持ちは、この回では何も描かれていません。しかし、「三千代」の容姿については、詳しく描写されていました。

 気持ちそのものを、ありきたりの修飾語を多く使って表現されても、読み手の印象には残りません。しかし、直截な言葉はなくとも、主人公が相手の容姿と動作を細かく見ていると分かる表現は、主人公の思いを、読み手に印象づけることになります。

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