朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第67回
 「広岡」と、不動産屋の社長の過去のつながりが分かりました。それは、お互いにとって思いがけないものでした。

 私は昔の話をすることも聞くことも好きではありません。特に自身についての子どもの頃や若い頃の話は、失敗談でなくても苦手です。理由は分かりませんが、子どもの頃に祖父母などから、自慢が中心の思い出話をさんざん聞かされたせいかもしれません。また、新しい物は良い物だという買い換え、使い捨ての消費者感覚をすり込まれたせいもありそうです。
 でも、最近は少しその気持ちが変わってきました。思い出を見直してみようという気持ちが出てきました。これは年齢のせいでしょう。

 「広岡」は、昔のことを持ち出されて、あまりうれしくはないようです。ブログランキング・にほんブログ村へ