朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第79回2015/6/20

 刑務所にいると、時間の経過が世間とずれることになる。日本にいなかった「広岡」と刑務所にいる「藤原」、この二人には日本の社会の時間の経過があてはまらない。
 小説の巧妙な仕組みだ。