朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第58回2015/6/23

 この回の「代助」の結論を読んでも感心するようなところは、私にはない。結論そのものよりは、そこに至までの過程がおおげさでおもしろくないと感じるのだ。
 これは、文章表現の時代性に影響されていると思う。私にとっては、明治大正期の文学は中途半端に古いものなのだ。
従って自己全体の活動を挙げて、これを方便の具に使用するものは、自ら自己存在の目的を破壊したもの同然である。
 例えば、上のような文章を今の若い読者は、どのように読むのであろうか。
 
 連載のスタイルでこの名作を今掲載する意図に疑問をもつ。まさか、元々朝日新聞に連載された作品だからというような理由ではないと思うが。