朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第106回2015/7/18

 「広岡」と一緒に短い列車の旅をした気分だ。
 車窓からの風景を描くだけでなく、そこに住む人の暮らしを考える。車内の乗客の様子を眺め、駅弁を食べ、そこから移りゆく風景へとまた戻って行く。
 こういう文章表現を味わうのは、『春に散る』を読む楽しみの一つだ。

さてどうしよう。

 「広岡」に何が起こるか、楽しみだ。