朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第80回2015/7/24

 「平岡」を説得しようという「代助」の試みは、完全に失敗している。

 父と家族から迫られていることに従うことはしたくないし、それを跳ね返すこともできない。所持金がないので、旅行と称して逃げ出すこともできない。
 「三千代」との関係を深めることはしたくないし、その関係を解消するための「平岡」との話は全然進展しなかった。
 「代助」はますます八方ふさがりになったようだ。