朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第82回2015/7/28

 散々考えた末に結論を出したのかと読んでいたが、違っていた。「代助」は、行動すべき結論をまだ出せずにいた。
 前回まででは、「代助」は結婚が「三千代」との仲を「遮断」すると考えていたが、それは違うと考え始めた。
 既婚の女性を愛したと言うことは、結婚という形式が、男女の愛情を妨げない。ということは、「代助」の結婚も「三千代」への愛情の妨げにはならないという考えに至った。
 
 現代では、不倫の愛と言えば、既婚者同士の愛が当たり前のようになっている。これは、人間社会の進歩なのか、それとも別のことなのか。

 今回の結論は、「縁談を断るより他に道はなくなった。」であった。さて、「代助」は、どう行動するか。