朝日新聞連載小説『それから』夏目漱石第96回2015/8/18

 親子、父と息子の関係がくっきりと表現されている。子が成人し、どのような形であれ、父子の別離が近づくと父の老いが明らかになる。
 「父」と「代助」の決別を避けることはできない。だが、父子の関係を妥協によって続ける道もある。
 世間には、妥協で繕った関係を続ける場合も多いのだろうと思う。