朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第143回2015/8/25

 古い映画のDVDがたくさんあるというのは、どんな場所だろう?
①映画好きが個人で収集した。
②レンタルや販売などDVDを商売にしていた。
③映画に関係した仕事をしていて、資料として収集していた。
 昔は映画館をやっていて、古いフィルムがたくさん残っているというのなら、ドラマになりそうだ。②では、現実的過ぎる。
 ①だとすると、「佳菜子」の父親くらいの人の収集になりそうだ。映画館に行かなかったというのだから、収集した人に何か事情があるのだろう。
 それとも、過去の「佳菜子」本人に、何かの事情があったのか。
④何らかの施設に入所していて、そこには古い映画のDVDしかなかった。
⑤外国にいて、そこの日本人のための娯楽施設には、古い映画のDVDしかなかった。

 話は変わる。
 今日の挿絵がよい。モノトーンが美しい。昨日の二人、特に「令子」の表情もよかった。でも、今日の雰囲気はなおよい。
 目的のレストランを前にした「佳菜子」と「広岡」の後ろ姿が目に浮かぶ。