wowow 映画 グランド・ジョー

 よかった。

 映画館に行かないし、テレビで放映した映画しか観ていない。それも、最近は何を観るかの傾向も特にない。
 この映画の前には、「ガメラ 大怪獣空中決戦」」を観始めたが、途中で寝てしまった。
 この数か月に観た洋画では「鉄くず拾いの物語」がよかった。
 「グランド・ジョー」は、なんの予備知識もなく番組表の短い紹介だけで選んだ。半分くらいまでは、たいして引き込まれもしなかった。後半にいくにしたがって、映画に集中できた。
 観終わって、しばらく呆然とした。エンディングタイトルに曲が流れるが、その訳詞の字幕にも見入ってしまった。

 私の若いころ、アメリカは、映画とテレビドラマとミステリー小説の中でかっこよさそのものだった。
 最近のTVドラマの中では、日本もまもなくこうなるのかと思わせられる暗さに満ちている。
 この映画は、アメリカの中でも特殊な地域だろうが、アメリカの現在が伝わってくるような気がした。描かれているのは悲惨な家族と若者、そして独り者の男だ。ストーリーは暗い。幕切れも決して希望に満ちているわけではない。
 だが、苦しみながら失敗しながらもよりよく生きようという意志と、さまざまな困難を乗り越えていく者がいる、そんなアメリカを久しぶりに感じた。