朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第170回2015/9/22

 経験のないことをするのは、どんなことでも緊張する。初めてやろうとしているそのことはもちろんだが、やるまでの手順とそのために会わねばならない人との話など、そのどれもで、予想外のことにぶつかる。
 そこには、戸惑いも失敗もあるだろう。だが、それ以上にワクワクする気持ちと新鮮さがある。
 若い広岡と共に、次は何がはじまるのかとワクワクさせられる。