朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第252回2015/12/16

 まるで、恋人を待つようだ。まるで、久しぶりに会う家族を待つようだ。恋人でも、家族でもないが、そういう人がいるということは、楽しいことだと思う。