朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第265回2015/12/29

 現在の世の中で困ることが実に的確に描かれている。
 引っ越しの際の荷物の多さには自分の持ち物であるのに、辟易する。どんな要望にでも応じてくれる引っ越し専門業者がいても、やはり自分の家財道具は自分で始末せねばならない。
 その点、広岡は見事な暮らし方だった。だが、その広岡でも、電化製品や家具はある。広岡は、うまく処理できたが、これがなかなかに難しい。断捨離とか、終活が話題になるだけの悩みが多くあるということだ。


さらに、残していくことになっている掃除機で部屋の中を簡単に掃除した。

 前に出てきた八つの言葉もそうだが、広岡のこういう所が人を惹きつけるのだと思う。