朝日新聞連載小説『門』夏目漱石第95回2016/2/18

 公案に対する考えを述べようとする修行者たちの様子が詳しく描かれている。
 身を入れて坐ることもしなかったのに、宗助は意外に平気なようだ。真剣に座禅をして、公案に取り組んではいないのに、老師の所へ行く手順や周囲の様子へは強い興味を持っている。
 こうやって、他の修行者の様子を観察している間は、安井の影に付きまとわれる不安を一時的に忘れているようにも見える。