朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第344回2016/3/19

 広岡たち四人がチャンプの家で暮らすようになって二カ月が過ぎようとしていた。
 八月も下旬になり(略)

 この作品中で初めて不満を感じた。広岡の病状と、広岡が日本に戻ってからの時間の経過がどうもスッキリしない。
 日本に戻ってからの広岡の病状について、一切出てこないのは不自然過ぎないか。また、翔吾は、チャンプの家に泊まった後も3~4回来ているが、その間隔があいまいではないか。
 この作品はエンタテイメントの要素のあるフィクションだが、現実社会の問題をも描いているだけに、どこかで読者を納得させてほしい。


 佐瀬は、他の二人がいないところで広岡に本心を明かすのかもしれない。