マッドマックス 怒りのデスロード 監督ジョージ・ミラー

 特殊車両とでもいうべきか、使われている車両の出来と走りが魅力的だった。
 ということは、役者とストーリーは二の次だったということになる。
 基本的にアクションをいかに楽しませるかの映画だが、今までのマッドマックスシリーズには、乾いた後味の戦闘場面と、どこかウエットな主人公という味があった。それが、今回は感じられない。
 その代りに、ある意味のロードムービーといえそうな特殊車両の走行戦闘場面と、主人公ならぬ二人のヒロイン・ヒーローであるフュリオサ大隊長(シャーリーズ・セロン)と、ニュークス (ニコラス・ホルト)がよかった。
 走行場面では、巨大なタンクローリーがスタックしたときに、いかにも頼りなさそうな立ち木に頼るシーンと、人間キャブレターとでもいうべきシーンがおもしろかった。
 また、ニュークスという元来非個性的な役柄が妙に人間らしく演じられていた。
 
 アクション映画でシリーズ化され、その都度楽しめる要素は、最後は主役の魅力と悪役がいかに丁寧に設定されているかに尽きると思う。アクッションそのもので新奇さを競うことには限界がある。
 高倉健、勝新太郎、スティーブン・セガール、別格だがブルー・スリーの主演作を観るたびにそう思う。