朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第53回2016/10/25

 理有と母の関係が徐々に明かされてきた。
 母は小説を書いている時が一番解放されている。理有はそれを理解していた。だから、母が小説の世界に没頭できるように、家事や事務的なことを懸命に担った。
 だが、理有がいくら努力しても、それは報われない。

それでも彼女は常に苦しんでいた。

 理有が努力しても、母は苦しみ続け、アルコール依存症や強迫神経症の度合いを深めていったと読み取ることができる。

 広岡さんは、パパとは全く違う立場から理有のことを見つめ続けてきた人なのだろう。