朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第85回2016/11/27

 いろいろなことが中途半端になっていて、なんとなくスッキリしない。読んでいて、イライラしてきそうだ。
 
 美容師の広岡と理有の間に何かがあったのか、なかったのか。
 理有は、光也が母の読者であったことを乗り越えたのか。
 杏の消息は。

 何よりも、母ユリカの姿が浮かび上がってこない。ユリカが描かれないうちは、理有と杏についていくら書かれてもレースのカーテン越しに外を見ているようだ。
 新しい登場人物で、母のことが見えてくるのであろうか。

杏はおさるさんなの、言う事を聞かなかったり、常識が通用しなかったとしても苛々(いらいら)しちゃ駄目。

 これが、母の言葉だったとすると、高橋という登場人物は母と姉妹の生活に深く入り込んでいたのかもしれない。