朝日新聞朝刊2017/1/8我々はどこから来てどこへ向かうのかVol.8情報社会

1. 記事の冒頭部分と終末の一部分を引用して、要約する。
 
 ネットがつながった世界を、いまだかつてないほど膨大な量の情報が飛び交っている。いつの時代も人は、増え続ける情報と格闘してきた。現代の情報の海が大きくなろうとも、泳ぎ方はいくらでもあるだろう。

2. この記事から新しく知ったことが二つあった。
①ネット上で「虚構新聞」を発行している人が、ウソの情報を真に受ける人が増えたと話していること。
②活版印刷の登場で印刷物が爆発的に増えた時に、今のネットへの批判と似た意見が多かったこと。

3. 記事に不満を感じたこと
 過去に遡った視点は興味深かったし、文章全体も分かりやすかった。が、不満も残った。不満なことは、取材にある。この記事のための直接取材が少ないと感じた。
 記者の結論の根拠となる取材源は、おおざっぱに見て十二点ある。
二点は、記者の体験と直接取材。
二点は、外部の調査の一部分。
三点は、外国の学者識者の著書から引用と孫引き。
四点は、国内の学者識者の論文や発表等からの引用。
一点は、国内の作家の話からの引用。
 著書からの引用か、発表等からの引用かは、明示されていないので私の推測だ。しかし、海外の学者の意見の紹介と引用は、著書の一部分を取り上げていることは分かる。この取り上げ方が妥当なものであるかどうかは、読者には判断がつかない。
 少なくとも、国内の学者専門家の意見と研究成果は直接取材をした内容を読みたかった。
 また、同紙の連載小説・金原ひとみ作・『クラウドガール』がこの記事と合致するテーマを取り上げているのに、触れられていないのは、小説といえども同紙掲載のものは相互に紹介はしないという内規でもあるのだろうか。