朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第1回2017/1/6
第1話 えりちゃんの復活①

あらすじ
 
えりちゃんから、ヨシミに、「サッカー観にいこうよ」と連絡が来た。それは、鶚対CA富士の試合だった。
 
えりちゃんは、ヨシミの年下のいとこだ。えりちゃんは、大学での人間関係がうまくいかなくて、大学を休学していた。ヨシミは、サッカーに興味がなかったえりちゃんを連れて、サッカー二部リーグの鶚(オスプレイ嵐山)対三鷹(三鷹ロスゲロス)の開幕戦を観に行ったことがあった。試合は盛り上がらず、ヨシミはえりちゃんにつまらない思いをさせたと思っていた。
 その後えりちゃんは、大学に復帰し、いつの間にかCA富士のファンになっていた。ひきこもりだったえりちゃんは、サッカーのファンになってからすっかり変わったようだった。ヨシミの方は、応援をしている鶚の低迷ぶりに疲れ始めていた。

感想
 地元のプロ野球チームやプロサッカーチームの応援をするようになって、時間とお金の使い方がすっかり変わったという人の話を、最近よく聞く。
 私には、そういう経験がない。去年はたまたま地元の日本ハムと北海道コンサドーレ札幌が活躍した。テレビやラジオで試合中継を視聴するのが、せいぜいでそれ以上のことはしなかった。でも、応援団やサポーターとして熱中するのは悪くないとも思う。
 私と同年代の人のプロ野球チームファンと最近のファンとは、どこか違う所がありそうだ。サッカーチームを応援したくなるのは、どんな動機があるのだろうか。また、サッカーチームの応援が生活の中心になるような若い人はどんな気持ちなのだろうか。そこに興味がある。