朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第3回2017/1/20
第1話 えりちゃんの復活③

あらすじ
 オスプレイ嵐山(鶚)を応援することに嫌気を感じ始めているヨシミは、不振が長引く鶚を応援し続けている人たちがどんな気持ちなのか、不思議にさえ感じている。えりちゃんは、試合が始まる前から、スタジアムで売られているおにぎりをおいしそうに食べ、CA富士の選手について楽しそうに話している。それに比べ、ヨシミは、鶚への不満を周囲のサポーターにぶつけたい気持ちになっている。
 試合開始前に、トイレに行ったヨシミは、見覚えのあるヨシミと同い年くらいの男性に目を止めた。

感想
 チームのサポーターになることは、サポーター同士も結びつきができるのだろう。そうなると、一人で応援しているのと、応援団の一員になるのとは違いがありそうだ。
 ヨシミも、えりちゃんもまだサポーター同士で親しい人はいないようだ。

 勝ち続けるチームには、応援する人も多い。弱いチームを応援し続けるには、それなりの我慢がいるのだろう。だから、弱いチームを長年応援し続ける人は、強いチームを応援する人よりもそのチームや選手への思い入れは強いはずだ。
 二部リーグ、しかも弱いチームを応援することは、大勢に流されず自己の好みを貫くタイプの人には、格好の活動なのであろう。