朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第62回2017/3/5

 迎えの源さんは、二人を「坊(ぼん)ら」と呼んでいる。

 列車内では、声をかけた車内販売のお姉さんに、子ども扱いされた。

ガラス窓に映った自分の顔を眺めた喜久雄は、ああいう都会の女からすれば、自分などまだ子供に見えるかもしれないと焦りました。(54回)


 
喜久雄を徳次を出迎えた源さんは、二人の境遇については何も知らないようだ。