朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第14回2017/4/7 第3話 三鷹を取り戻す③

あらすじ
 最終節を前にして、貴志の周囲ではますます三鷹の話題が盛り上がっていた。貴志も、三鷹の今の戦績を気にするようになる。そして、貴志が中学生の時に好きだった若生選手が少し前に三鷹の監督に昇格したことを知る。 
 貴志は、それを知り、中学生の時に、保健室の先生から若生選手が写っているポスターをもらったことを思い出し、そのポスターを探し出す。そして、最終節の三鷹対弘前の試合に行くことを決める。
 この対戦相手の弘前ネプタドーレは、バイト仲間の松下が身に付けていたエンブレムのクラブだった。

感想
 子どもの頃に好きなものを、他の人からバカにされたりして、好きだと言えなくなることはよくある。子ども向けのドラマやアニメのヒーローや、子ども向けのおもちゃの類だ。食べ物などの好みでもそういうことはある。大人ぶって、自分から、もうそんなものからは卒業したふりをする。
 しかし、小中学生の時に好きだったことからそうは簡単には離れられないのも確かだ。私の経験からもそう思う。そして、その好みややりたいと思って我慢していたことを再開するのはとても楽しいものだ。
 貴志も、そういう経験をするのだろうか。