朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第126回2017/5/10

 少なくとも二、三年間は北海道でいろいろな経験をした、と予想したら、見事に外された。
 徳次と弁天が行った先は、普通なら、逃げ出せない刑務所のような飯場だ。そこから一月後に帰って来た、ということは、徳次の特技「脱走」が活きたか?