朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第193回2017/7/717

 俊介が突然現れる。そんな気がしてならない。
 白虎の気持ちはやむを得ないと思う。だが、それは喜久雄には辛すぎる。
 俊介が現れ、また、役者への道を歩み始めれば、喜久雄はますます崖っぷちに立たされる。
 それでも、俊介が帰って来て、舞台に立つという展開を期待してしまう。