朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第216回2017/8/10

 さすがの喜久雄も、我慢の限界を超えるのではないか。
 舞台を離れた日常でも女ぽっいのではないか、と疑われることを喜久雄は極端に嫌っていた。赤城洋子とのやり取りでもそれが出ていた。演技についての清田監督の折檻には耐えても、役を離れた所で、女ぽっさを揶揄されれば、喜久雄は感情を爆発させると思う。

 予想
①清田監督の喜久雄への折檻は、喜久雄以外の出演陣からより深い演技を引き出すためだった。
②感情を爆発させた喜久雄の刺青と啖呵に、周囲は怖れをなす。