朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第262回2017/9/26 
 
 「白虎」を襲名したいという二代目半二郎の願いのために、幸子は、我が子俊介のことを諦めた。
 役者への修行に励む喜久雄のために、春江は、故郷と母を捨てた。本物の役者になりたいと御曹司の立場を捨てた俊介のために、春江は、喜久雄を捨てた。

 その幸子と春江は、俊介と一豊のために、喜久雄と綾乃を切り捨てるしかないのだろうか?