朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第306回2017/11/10

 辻村の声に威勢の良さがない、とはどういうことか、気になる。その一方で、パーティーで踊れとは、いかにも辻村らしい厚かましさだ。
 喜久雄は、白虎の借金を背負っていた頃に、辻村の世話になっている。世話になった恩と、自分の芸の価値をどう考えるのだろうか?