朝日新聞夕刊連載小説・津村記久子作・内巻敦子画『ディス・イズ・ザ・ディ 最終節に向かう22人』第40回 第8話 また夜が明けるまで①2017/10/20

あらすじ
 忍と夫の和敏は、結婚する前からヴァーレ浜松を応援し、観戦に通っている。だが、二人が観戦のために浜松に出かけると、ヴァーレ浜松は負けるということが多かった。
 ヴァーレ浜松の最終節は、自動昇格枠をかけた試合だった。二人は、長い間話し合った結果、観に行くと負けるので、最終節は自宅で観戦することに決めていた。
 最終節の試合の前日、忍の東京での仕事がキャンセルになった。思わぬ時間が空いたので、忍は我慢できなくなり、試合が行われる四国行きの飛行機に搭乗してしまう。
 浜松が最終節で勝利し、一部リーグへの自動昇格枠である2位に入ることは、忍と和敏、それに多くの浜松のファンの願いである。しかし、その可能性は高くはない。

感想
 
応援はするのだが、現地に試合を観に行くとそのチームが負けるということはあり得ることだ。逆の場合は、胸を張っていられる。だが、表立って応援すればするほど負けるという場合は、気持ちは複雑だ。
 統計的にみれば、試合を観に行った場合の勝ち負けは、そのチームの成績に比例するだけだろうが、なかなかそう冷静にはなれない。