朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第327回2017/12/2

 観客の前に立つ三代目半二郎に欠けているものなどない、というほどの文章だ。その容貌の美しさだけでなく、台詞、仕草、全てが観客を魅了して止まない。
 ここまでの舞台の三代目は、正に芸の神髄を極めた歌舞伎役者と言える。