朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第348回2017/12/24

 CGや特殊メイクを駆使した映画でも、あるいは、制作に時間をたっぷりとかけたアニメーションでも、こういうストーリーを迫力あるものにするのは至難の技だと思う。
 それを、生の舞台で表現しようというのだから、歌舞伎というのは特別なものだと思う。

 舞台上の俊介を支えているのが、春江であり、幸子であり、源吉だ。支えていると言うが、支えがなければどんな立派な看板も倒れるしかない。しかも、その支える側が、命がけであることが伝わって来る。