朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第389回2018/2/4

 東京へ戻って、考えられる限りの高度な医療設備を備えた病院で、最高の医師の診断を仰いだのであろう。その結果と思われるので、この診断は、揺るがない。

 今までは、どんな逆境にも、春江はたじろぐことなく、俊介を支え続けた。
 今度は、違う。
 これからの俊介と春江に、丹波屋に、どんな物語が待ち構えているのか。
 そして、喜久雄に、俊介にかけるべき言葉、俊介にしてやれることが何かあるのか。