朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第497回2018/5/26

 舞台上の喜久雄の至高の芸については、第十九章 錦鯉から本章にかけて綿密に描かれている。
 では、役者としての三代目半二郎ではない喜久雄はどうなのであろうか?万菊は、役者ではなくなった時には今までの全ての人間関係を捨てるかのようにして、身軽になれたと感じた。喜久雄もそうなるのであろうか?