新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第144回2018/10/27 朝日新聞

 姉の言っていることは、もっともだ。だが、共感ができない。
 今まで、母についてのことを洋一郎は語っていない。母については、姉がもっぱら代弁している。理屈でいくと、母についてのことは姉の意見が妥当だ。だが、人の心情は理屈ではないし、時間の経過で変わる部分もある。
 姉はあまりにも頑なだと感じる。